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麻酔科学講座部門紹介

麻酔科学教室について

奥田泰久教授
奥田泰久教授

獨協医科大学埼玉医療センター麻酔科(旧獨協医科大学越谷病院麻酔科)は1984年4月に病院の開設とともに初代主任教授佐藤 勲先生が赴任され、その歴史は始まりました。2003年4月より、私、奥田泰久が二代目主任教授として引継ぎ、現在に至っております。当科の特徴を上げます。

①交通の便

獨協医科大学埼玉医療センターは埼玉県越谷市の東武線(新越谷駅)とJR線(南越谷駅)が交わるところで、各駅から徒歩5分という恵まれた立地条件に位置しており、遠回りしても東京駅から直通電車でちょうど1時間で来ることが可能です(ディズニーランドまで40分)。隣駅には日本最大のショッピングモールであります。越谷イオンレークタウンがあり、そこだけであらゆる生活に必要なものは事足ります。

②病院の概要

許可病床数は928床で診療科は糖尿病内分泌・血液内科、呼吸器・アレルギー内科、消化器内科、循環器内科、腎臓内科、小児科、放射線科、外科、整形外科、心臓血管外科、小児外科、産科婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、泌尿器科、乳腺外科、形成外科、救急医療科、麻酔科、精神科、皮膚科、口腔ケア科があります。手術室は22室であり、ペインクリニック外来も有しています。

③手術件数

22室の手術室があり、麻酔科専門医の受験資格に必要な外科・麻酔症例の種類・数はすべて当手術室で経験できます。現在、年間の総手術麻酔時間では、全国で8位です。

④医局員数

現在、私以外に、学内教授(2)、准教授(2)、講師(3)、助教(32)、レジデント(10)、時短(4)、その他非常勤医(複数名)、医科麻酔研修歯科医(4)とローテーションの初期研修医(6人前後)で日々の業務を頑張っています。特筆すべきは、おそらく単一の手術室では、わが国で最大数の麻酔科医が勤務しており、特筆すべきことは、国公立・私立を問わず、ほとんどの医科大学・医学部で雇用されているバイト麻酔科医(特別の料金を支払い、他施設の麻酔科医やフリーター麻酔科医を非常勤で雇用)がこれまでもいなかったし、現在もいない、極めて珍しい麻酔科医局であることです。

⑤学術

当科は医育機関の附属病院であり、当然ながら学術(研究、学会発表、論文作成等)にも力を注いでいます。毎年複数名が大学院(社会人)に進学し、複数名が学位を取得しています。国内外の学会で発表し、日本語のみならず、英語論文も多数投稿しています。日本麻酔科学会の英文機関誌(Journal of Anesthesia)の施設別論文掲載数は世界中の施設の中でも常に上位であります。

⑥他施設(国内外)研修

現在、形式上の派遣病院はありますが、医局員がローテーションで出向しなければならない派遣病院はありません。“他人の飯を食ってこい”との私の方針で、専攻医期間中は3か月、専門医取得後は1-2年間、国内(学内は集中治療室や救急医療科等)、国外を問わず、出向を推奨しています。現在、国外はデンマーク、国内では北海道大学、成育医療センター、獨協医科大学日光医療センターに出向しています。基本的に医局員に国内外を問わず、出向したい施設を探してもらい、その希望にそって出向先を決定しています。これまでも国内外の多くの施設で医局員を受け入れて頂きました。来年度は新たに琉球大学にも垣花教授のご許可を得て、医局員を出向させる予定です。

⑦医局の雰囲気

私がここまで一番目指したものが“日本一、雰囲気が良い麻酔科”です。繰り返しますが医育機関の附属病院の麻酔科であるため、三本の柱「教育」、「研究」、「臨床」は極めて重要であります。それに加えて「遊び」、「特に医局員の親睦を高める遊び」は極めて大切と考えています。そのため各種宴会「歓送迎会、忘年会、学会打ち上げ等」や屋形船、バーベキュー、ゴルフ大会等の医局員の親睦を高める催しは積極的におこなっています。個別の会はさらに頻回に行われていることは言うまでもありません。“楽しくなければ医局ではない”との方針は今後も変わることはないでしょう。特に他施設でしばしば認められるパワハラ等、上級医の感情的な行き過ぎた指導には最新の注意を払っています。さらに、これは当センター外科医に感謝すべきことでありますが、基本的に手術室の運営は麻酔科の意向に外科は全面的に従ってくれます。他施設でしばしば聞く、「外科」と「麻酔科」の対立は当科に無縁であります。名前を出して恐縮ですが、しばしば横暴と言われることが多い「心臓血管外科医」からでも、当センターではむしろ若い麻酔科医にでさえ気を使った対応をしてもらえるのは、とてもありがたいことだと考えています。

⑧勤務形態

働き方改革が始まって各医療機関はさらに厳しい状況に追い込まれていますが、当科はそれ以前から医局員の働き方には改善を目指してきました。通常の「夏季休暇」以外に「結婚休暇」や「育休休暇(男性医局員でも)」等も積極的に取り入れてきました。医局員の平均当直回数は3/月であり、もちろん当直明けの業務はなく休みとなります。

基本的に当科の最低ラインの基本方針に従って従事してもらえれば、各医局員の人生設計や方針、価値観等は異なるので、麻酔業務以外に医局が干渉することはありません。例えば、宴会等の参加などは無理強いしません。ただ「日々の臨床麻酔を機械的にこなす、昨日も今日も明日も同じことを繰り返す「麻酔屋」ではなく,常に高い目的意識を有し、プライドをもった「麻酔科医」を目指すことを医局員には希望しています。

これから麻酔科医を目指す方は、一度、当科を見学に来ていただくことをお勧めします。

2025年4月、医局にて
奥田泰久

獨協医科大学埼玉医療センター 麻酔科 外観